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D. SXR 電力 むかしばなし

その 8. 重電機器 設計者の 育て方
Touden PG Sizu S/S
当局周辺に 電力を 供給する 東電 PG 変電所

これは、重電業界の あるメーカーの ヒトから 聞いた はなし。

写真は この話と 直接の かんけいは ない。

技術者の 育て方に ついてだが、いまでは できないと おもわれるので、文字通り むかしばなし。

そのメーカーの 工場では、4月に 新卒で 技術部に 配属された 新人に、すこし 慣れてきたころに、事件が おこる、という。

小説風に しるすと、つぎのような 顛末、らしい。
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制作現場の 親方が、でかい図面を 引っ提げて、血相変えて 設計室に飛び込んでくる。

「この図面を かいたのは だれだ!?」

「おまえか!?」

と、たいそうな 剣幕で いう。

おまえも なにも、図面の 右下に、担当者の ハンコが おしてある。

「はい」

の答えと 同時に

「こんな 図面で、モノが つくれると 思っとんのか!?」

と 一喝。

まわりの ヒトは いたって 冷静。
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こういうことが 毎年 繰り返される、という。

これは 新人が かわいそうだ。
学校で、4,5年 エンジニアリングの 上澄みを なぞっただけで、まともな 図面が 描けるわけがない。

ところが、その ヒトに よれば、図面に 問題が あるのは たしかだが、これは 半分は、制作現場の ヒトが おこなう 芝居だ、という。

実際に、その後は、その新人に 十分な ケアを するのは いうまでもない、とのこと。

こうやって、技術部と 制作現場 一緒になって 新人を そだててきた、という。

その工場の 一種の 通過儀礼として 定着しているので、まわりの ヒトも 「また やってるな」と 冷静で あるわけだ。

しかし、これは、いまでは できないはずだ。

そんなことを すると パワハラだとか いって、新人は すぐ やめるに ちがいない。

わるくすると 名誉棄損の 裁判沙汰になる、かも。

時代に そった 育て方を 模索するしかない。


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